< 放射能関連単位 >

名称 SI/cgs系 次元 単位 換算 説明 URL
電子ボルト
electron volt
eV Si J 1.602 176 565x10^-19 J 電子1個を1Vの電位差で加速したときのエネルギーの単位。
素粒子の質量の単位としても使われる。
1 V の電位差がある自由空間内で電子 1 つが得るエネルギーを 1 eV とする。
1 eVを質量に換算する[2]と 1.782,661,845x10^-36 kgとなる。
1 eVの平均運動エネルギーをもつ気体の温度は11,604 Kとなる。
wikiPedia
キュリー
curie
Ci cgs T -1 3.7x10^10 Bq 放射能の量を表す単位。
1gのラジウムと平衡にある放射性物質の量。
1953年の国際放射能単位委員会 (International Commision on Radiological Units) では、
 ラジウムに依存した定義を廃し、3.7×10^10壊変毎秒という定義が採用された。
 このため、ラジウム1gの放射能は厳密には1キュリーではない。
wikiPedia
ベクレル
becquerel
Bq Si s-1, T -1 1/(3.7x10^10) Ci
= 2.7x10^-11 Ci
放射能の量を表す単位
1秒間に1つの原子核が崩壊して放射線を放つ放射能の量。
ベクレルは放射能の量を現す単位であるのに対して、
   放射線の吸収線量を表す単位はグレイ(単位記号:[Gy] ) であり、
   被曝による生物学的影響の大きさ(線量当量)の単位がシーベルト(単位記号:[Sv] ) である。
一定時間あたりに原子核が自然崩壊する確率は、放射性核種の半減期に反比例するため、
ベクレルはその核種の半減期と存在量とで一意に決まる。
同ベクレルの放射能が存在しても、吸収線量や線量当量の強さは条件によって異なる。
すなわち、放射性物質の種類や測定点までの距離、間にある遮蔽物の効果などである。

一定時間あたりに原子核が自然崩壊する確率は、放射性核種の半減期に反比例する。
 ベクレルはその核種の半減期と存在量とで一意に決まる。時刻t=0の瞬間にN0個の放射性核種を含む物質が
  あったとすると、時刻tにおける存在量Nは N=N0 x 2^(-t/T) 個となる。
 例えば、ラジウム226の半減期は1600[年]=1600×365×24×60×60 = 5.05×10^10[秒]であり、
  純粋な1gのラジウム226には=6.02214 x 10^23/226.0254 = 2.66 x 10^21 個の原子核が含まれるので、
  放射能は {0.693/5.05x10^10} x 2.66 x 10^21 = 3.65 x 10^10ベクレルであるといえる。

wikiPedia
グレイ
gray
Gy Si J/kg
= m2s-2
1 Gy =100 rad 吸収線量・質量エネルギー分与・カーマの単位で、SI組立単位の一つである。
放射線によって1キログラムの物質に1ジュールの放射エネルギーが吸収されたときの吸収線量
1グレイと定義する。
1グレイは100ラド(かつて使われていた単位)に等しい。
1レントゲンの放射能によって単位体積の水中に生じるエネルギーに等しい量のエネルギーの増加を
単位体積当たりの組織の中で生じる中性子放射線の総量。by ルイス・ハロルド・グレイ
wikiPedia
ラド
rad
radiation absorbed dose
rad   J/kg
= m2s-2
1 rad = 0.01 Gy = 0.01 J/kg (at Si)
1 rad = 100 erg/g (at cgs)
CGS単位系における吸収線量(吸収した放射線の総量)の単位。
物質 1 kg あたり放射線エネルギー 0.01 J を与える吸収線量
wikiPedia
レム
REM, rem
roentgen equivalent
  in man and mammal
rem   J/kg
= m2s-2
1 rem = 0.01 Sv (at Si)
1 Sv = 100 rem
線量当量(生物体における放射性粒子の吸収線量)の単位。
1 rad のX線吸収に等しい線量当量の単位。
吸収線量)1ラド (rad) のX線の線量当量が1レムと定義される。
それ以外の放射線は、放射線の種類ごとに定められた生物学的効果比率 (RBE) を
 線量当量に乗じて得る。(つまり言い換えれば、X線のRBEは 1 rem/rad である)
レントゲン(R)単位で計測した照射線量に、放射線の種類ごとの生物学的影響の程度を表す係数を
乗じても求められる。重みづけ系数rW=1としたとき、1レムは1.07185レントゲンとなる。
wikiPedia
シーベルト
sievert
Sv Si J/kg
= m2s-2
1 Sv = 100 rem
1 rem = 0.01 Sv
生体の被曝による生物学的影響の大きさ(線量当量)の単位。
1Gyに放射線荷重係数を乗じた量。 Sv = 修正係数 × Gy
修正係数として放射線荷重係数が使用される。放射線荷重係数は、放射線の種類によって値が異なり、
  X線、ガンマ線、ベータ線は  1、
   陽子線は  5、
   アルファ線は  20、
   中性子線はエネルギーにより  5 から 20 までの値をとる。
 これらの係数は無次元量(単位がない)なので、シーベルトはグレイと同じ J/kgでも書ける。
SI単位系に切り換わる以前はレム (rem) が使われており、次のとおりに換算できる。
  1 Sv = 100 rem

Sv/h : 1時間あたりの生体への被曝の大きさの単位。
 シーベルトが被曝の総量を表すのに対し、毎時シーベルトは、被曝の強さを表す。
 1毎時シーベルトは、1時間で1シーベルトの被曝量を受けることに相当する強さ。

wikiPedia
レントゲン R     3.3356×10^-10/1.29
  x10^-6
= 2.58×10^-4 C/kg
照射線量(照射した放射線の総量)の単位。
放射線の照射によって標準状態(STP)の空気1立方センチメートル(cm3)あたりに
1静電単位(esu)のイオン電荷が発生したときの、放射線の総量と定義される。
1静電単位のイオン電荷は、2.08×109個の正負のイオン対に相当する
厳密には、R と C/kg は電荷÷体積から電荷÷質量に次元が変わっており、
異なる物理量を表す単位なので、単純な換算はできない。R と C/kg の
「換算値」は実際は単位同士の換算比率ではなく、標準状態の空気の密度を
表す数値である。
wikiPedia
放射線
radiation
        放射性元素の崩壊に伴い放出される粒子線あるいは電磁波のこと。
主にアルファ線、ベータ線、ガンマ線の3種を指す。
また、それらと同程度のエネルギーを持つ粒子線や宇宙線を含めることもある。
広義には、様々な粒子線や電磁波の総称である。
電離作用を持つ電離放射線について考えることが多く、励起なども起こり、
これらに基づいて、物理作用、生理作用のほか、化学作用も現れる。
「原子力基本法」の放射線の定義;
  「電磁波又は粒子線のうち、直接又は間接に空気を電離する能力をもつもので、
  政令で定めるもの(原子力基本法第3条第5号)」を言い、
  2012年現在政令で定められているものは
    一.  アルファ線、重陽子線、陽子線その他の重荷電粒子線及びベータ線
    二.  中性子線
    三.  ガンマ線及び特性エックス線(軌道電子捕獲に伴って
        発生する特性エックス線に限る。)
    四.  1メガ電子ボルト以上のエネルギ一を有する電子線及びエックス線
        (以上同法第4条による)」である。
wikiPedia